青葉台通信

作者プロフィール:大阪大学医学部卒、大阪大学附属病院・ピッツバーグ大学メディカルセンター等での勤務後、現在は福山にて地域医療に従事。 様々ながんの入り口から出口までのケアと、生活習慣病から看取りまで、「不安を取り除く」「患者さんに寄り添える」医療のあり方を日々模索しています。 こちらのブログでは、日常診療で感じたこと、学んできたこと等、日記でお伝えする予定。趣味はバイク、好物はマンゴーと杏仁豆腐。

2011年03月

先ほどもブログに書いたノルディックウォーキングのイベント。
開催日が決定しました。
5月22日、朝9時から春日池公園にて。
11時頃までの予定ですのでそれほど体力もいりません。

びんご元気ネットワークの方々に来て頂き
ノルディックウォーキングの基礎から教えて頂きます。

参加費は500円(保険込み)で
このお金はすべてネットワークの方々へお渡しします。

日頃の運動不足の解消から生活習慣病の予防、
はたまた介護予防(転倒予防、ねたきり予防)まで。
足腰をみんなで鍛える良いチャンスです。

皆様のご参加をお待ちしております。
先着30名様です。
動ける格好と靴出来て頂ければあとは全部用意いたします。

来年度(といってももう来週からですが)から、
介護認定審査委員を引き受けることとなりました。

介護認定審査委員というのは、介護保険の申請をされた方々の
「認定調査」の結果とかかりつけ医の「主治医意見書」を検討し、要介護度(要介護○、要支援○という分です)を委員会で決定する役目を持っています。

本日は、その実際の審査の見学です。
沢山の審査症例が流れるように進んでいきます。
予想していたよりも、コンピューターの出す1次判定を委員会で変更する事例が多いようです。それもより介護を必要とする方向へ。
ちまたで、厳しくなった、軽くさせられたと言われる様子とはちょっと異なりました。

ただ、その中で検討するに際、参考にされるのはもっぱら認定調査結果(認定調査員の方が記録します)ばかり。
主治医意見書は”無視”ではないのでしょうけれど、あまり相手にされていないと言った様子です。

頑張れかかりつけ医!(自分に対しての喝!でもあります

言い訳じみてしまいますが、これでようやく効果的な主治医意見書の書き方が出来るような気もします。

福山市医師会の開発した「すこやかネット」というソフトを、本日導入して頂きました。

まだ始まったばかりのこのシステム、何をするものかというと病院で受けた検査を福山市医師会検査センターに提出し、その結果をインターネットを通じて机の上のコンピューターで見られるというもの。

結果を知るだけであればFaxを使ったところでスピードはさほど変わらないのですが、将来は検査データを直接電子カルテに流し込んで患者さん情報として役立てたり、更に先にはよその病院で受けた検査の結果も患者さんの同意の下に見ることが出来るようになり、同じような検査を何回も受ける事を避けることが出来るようになります。

患者さんにも我々にもメリットのあるこのシステム。
まだ走り始めたばかりですが、順調に育っていって欲しいものです。

まだまだ寒い日が続いてますが、そうは言ってもお彼岸ももうすぐそこ。スギ花粉もピークを迎えてきた様子で、外来にも「花粉症が出てきました」と来られる方が目立ってきています。

毎年この季節になると、福山市内にある検査機関から花粉情報というのが送られてくるのですが、広島県内でもいつも福山の花粉数は最低数。測定の場所のせいもあるのかもしれませんが、実際の花粉も少ないのかもしれません。広島県自体も大阪東京などと比べると例年花粉の量は少なめです。

花粉症にお困りの方、福山に移住されたらもっと快適に過ごせるかも
(冗談ですので、あまり本気に取らないようお気を付け下さい

でも、花粉症の薬も今年久しぶりに新薬が登場しましたし、罹っておられる方がもっと快適に過ごせると良いですね。

本日、うちの病院で働きながら5年間定時制の看護学校へ通いようやく正看となれた学生さんの最後の勤務日でした。
今後は今大変な状況である東京へ行き、某大学病院の付属医療機関で働くとのこと。
まだまだ色々と吸収できる年齢。どんどん頑張ってくれることを期待しています。

前の駐車場を利用して行っているクリニック建設工事ですが、
今日上棟を迎えることが出来ました。
震災の影響で、サッシの納期など不安な要素もありますが
とにかく進むしかありません。

寒い中で職人さん達にも頑張って頂き、
枠組みが完成です。

劇的ビフォーアフターでもご活躍の建築家N先生に設計をお願いしていますが、待合室や点滴室などリラックスできる空間が出来そうです。

RIMG0597

色々な場所で、大地震に対しての義援金活動が始まっています。
福山市医師会でも問い合わせが多くありましたが、広島県医師会は日本医師会の様子伺いだし、日本医師会は動きが鈍い。
なので、独自の活動として義援金活動を開始することにしました。

これから各医療機関に義援金のための募金箱が配られ、我々も協力していく予定です。

何かしたいと思う気持ち。
日本人の気持ちとしては「お金」で解決しているようなすっきりしない気分ではあるのですが、実際のところ被災者の方々に一番有効活用していただけるのがお金です。
イベントなども自粛せず、チャリティーイベントに切り替えてどんどん義援金を集めましょう。
被害を受けていない西日本の私達が一番出来ることはこれです。

皆さんもご存じの通り、大きな災害が起こりました。
まだ報道でその被害の一端しか知ることは出来ませんが、
一部を知るだけでも相当な被害が出ており、
この先の二次災害の危険もあります。

漏れ伝わってくる話だけでも、多くの人が津波にさらわれ溺れたり
建造物・船・車・鉄道などの被害も相当です。
実際にその場で被害を目撃された方の心痛を想像するだけでも沈痛な気持ちになります。
阪神大震災の際は被災者側であり、怪我をされた方々の医療処置をひたすら続けることで自分なりの役立ち方は出来たかと思いますが、今回は遠方でもあり今のところは何も手をさしのべることが出来ません。

今のところは、見守る・電話や電気、インターネットの使用を控える・義援金を送ると言ったところが可能なところでしょうか。
一人でも多くの方が救出されることと、一日でも早い復興をお祈りいたします。

今日は夕方からエフエムふくやまで、来週火曜日夕方から放送されるコーナーの収録に行って参りました。
今回で4回目になるので若干慣れてきたかな?と思う部分もありますが、実際はまだまだ思うようにはしゃべれないものです。
喋りのプロの方々は正直凄いと尊敬してしまいます。

今回の話題は、私の得意分野?の一つでもある
「逆流性食道炎・胃食道逆流症」についてです。
パーソナリティーの”えみりん”こと大西恵美子さんに助けられ、今日も無事収録終了いたしました。

隣のスタジオでは公開生放送しており、スタジオ前でリスナーの高校生が一生懸命に見学していました。自分の学生時代もFM漬けだったなと、ふと昔を思い出す中年おやじが一人....。

第188回という長い歴史のある、福山外科会。
今日はこちらで、コールメディカルクリニック広島の岡林先生の講演でした。外科医で、在宅医療にも係わっているということで私も座長(司会のようなもの)を務めさせてもらいました。

岡林先生は救急の第一線で働いておられたのが突然の在宅医への転身。今は複数の医師と多くのスタッフを抱えて広島市西区の在宅医療を最前線で支えておられ、新聞やTVにも多く取り上げられています。
在宅専門という特殊な部分はありますが、介護系のサービスを利用していきながら、心身両面で患者さんを支え安心した在宅生活を送っていただくという方針は私自身にも大変共感出来るものでした。

講演会の後は、岡林先生と親しいI先生と伴に市内で少しお話しをさせていただきました。
またコールメディカルクリニックにも見学&勉強に行かせていただきたいと思います。

新規の接種が一時中止となってしまった子宮頚癌ワクチンですが、
現在の高校1年生が3月末を過ぎても新規の接種が補助の対象になるように、国や地方自治体が対応することになるようです。
当たり前と言えば当たり前ですが、取り合えず良かったです。

ガンの予防が出来る画期的なワクチンとして、
国も自治体も早々に補助金を出すなどして、
鳴り物入りで始まった子宮頚癌ワクチン。

福山市では設定金額がほぼ実経費と変わらず
医療機関自体はほぼボランティアみたいなもの。
でも、皆そろって「ガンの発生を減らすのが我々の使命!」
とばかりに頑張って始めたワクチン接種。

ところが、本日突然のアナウンス。
「供給量が足りないので新規の受付を停止してください」
とのこと。

補助金が出るのは高校1年生まで(つまりその年の子は3月31日までに1回目を打たねばならない)のに、いったいどうするつもりか?
昨年の新型インフルエンザワクチン騒動や、タバコ値上がりの際の禁煙補助薬騒動で何も学ばなかったのでしょうか?このワクチンを製造供給している会社は。

何にせよ、春休みになったら打とうと考えていた方々にはご迷惑をおかけします。ごめんなさい。

本日は、晩に福山市医師会主催の講演会に行って参りました。
「疾患プロファイル講演会」といい、
各分野の病気に関してその道の専門科の先生に
診断治療の流れが今どうなっているか?
これからどのようになっていくか?
といったお話をして頂く講演会です。

医師向けでもあるけれど、同時にコメディカルスタッフ(医師以外の医療にかかわるスタッフ)
向けの講演会でもあり、当院からも何名か参加し知識の更新のため勉強して参りました。

医学の知識も日進月歩で、
かかりつけ医というのはかなり広い範囲をカバーする必要もあり
最新の知見に追いついておくために、こういった講演会は貴重です。
また、スタッフも何を検査しているのかを知ることで、より患者さんの病気の具合を詳しく知ることに繋がります。

ちなみに、今日は雛祭りの日ということで
雛あられをお土産に頂きました。

講演会はシリーズで来週・再来週と続きます。

多くの人(女性を中心に)が悩む、便秘症。
その中でも腹が張った不快感や、腹痛のある過敏性腸症候群・便秘型は今まであまり良い薬がありませんでした。

この治療薬として、もうじき
「ルビプロストン(一般名)」
という薬が発売されそうな様子です。

過敏性腸症候群・下痢型の某薬は、男性しか使えないという大きな欠点がありましたが、今度はおそらく大丈夫でしょう。
便秘型はやはり=女性ですしね。



以下、引用
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ルビプロストンについて
ルビプロストン(商品名:Amitiza(R))は小腸の細胞に発現するtype-2 クロライドチャネルの局所性活性化物質です。ルビプロストンは腸管内への腸液の分泌を上げ、便を柔軟化し、腸管内の輸送を高め、排便を促進します。type-2 クロライドチャネルはまたタイトジャンクションの修復、防御機能の回復においても重要な役割を果たしていると考えられます。

Amitiza(R)はスキャンポファーマシューティカルズ社の登録商標です。

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