青葉台通信

作者プロフィール:大阪大学医学部卒、大阪大学附属病院・ピッツバーグ大学メディカルセンター等での勤務後、現在は福山にて地域医療に従事。 様々ながんの入り口から出口までのケアと、生活習慣病から看取りまで、「不安を取り除く」「患者さんに寄り添える」医療のあり方を日々模索しています。 こちらのブログでは、日常診療で感じたこと、学んできたこと等、日記でお伝えする予定。趣味はバイク、好物はマンゴーと杏仁豆腐。

2012年06月

今日は、5月に忙しく働いてくれた職員においしい食事でもゆっくりしてもらおうということで、市内某所でクリニックお食事会を開きました。

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前菜とデザートの後は、食べるのに集中してしまい写真がありません

デザートがおいしそうで、糖質制限中にもかかわらずちょっと食べてしまいました。
パンは食べませんでしたけどね。

今日の会は、7月から新たにクリニックにスタッフとして加わってくれるIさんの歓迎会も兼ねていました。
患者さんの運動面でのサポートをより充実させるため、頑張っていってくれることと期待しています!

そして、頑張った暁にはまたおいしい食事を皆でいただきましょう。

受けよう マンモグラフィー検査
乳癌早期発見で笑顔の暮らし

MGS


ということで、今年も日本乳がんピンクリボン運動の中でJ.POSHさんが行っているJMS(ジャパン・マンモグラフィー・サンデー)の案内が送られてきました。
今年は早々に参加表明をしたので、登録書付きです。

2012年06月30日12時50分54秒


10月21日、普段はウィークデイが仕事や子育てなどで忙しくて乳がん検診を受けられない方に、日曜日に検診を受けていただけるよう、年に1回行われるこの行事。

今年も、大勢の女性の方に受けていただければと思います。
まだ少し先ですけどね。

撮影は女性技師が行います。

あ、連絡先入れるの忘れてます。
電話番号(084)947−6565です。

本日診療終了後、福山市保健所へ。

夜間成人診療所(仮)の打ち合わせの会議に出席でした。
会議といっても5人だけですが

色々と決めなければならないこと、細々したことがすべて回ってきている様子で、果たして決定は間に合うのか!(間に合わせなければなりませんが

こうなりゃ、私のインテリアセンスで全部決めてしまいますかね!?

ちょっと機会があったので、いつもお世話になっている近くの病院の糖尿病専門医の先生と「糖質制限食」に関してお話ししてみました。(議論では無く拝聴です

結果から言うと、うーんどうなのかな?と言ったところです(両方の意味で)。

1.短期的には良いかもしれないけれど、長期になると動脈硬化を増長させる心配があり、長期のデータが出ないと何とも言えない。

(私の心の中の反論)そのデータはラット(ネズミ)のデータであり、彼らは元々穀類系を主食として長年生きてきてるわけで、それらに脂肪とか蛋白とか無理矢理与えたら悪くなる可能性はもちろんあるでしょう。でも人類は長年(日本で言えば縄文時代までは)穀類では無く、肉魚木の実で生活してきたわけだから、そもそものベースが違うのでは?
長期のデータを待つのは結構だけれども、10年間待つとしてその間にも、今糖尿病を患っておられる方は確実に悪い方に向かっていきますよ。

2.今の糖尿病食のカロリー配分の中でやるのが一番。工夫するとしたら食べる順番をより気を遣うことかなと

(私の心の中の反論)今の常識が、10年後の常識かどうかは分かりませんよー

3.糖質制限したら、元気がなくなるって言われますよね

(私の心の中の反論)それは、ニコチンと同じで糖質摂取して脳が快楽感じている話であって、正に糖質依存症。必要以上に栄養を制限してしまうと元気なくなってしまうけれど、普通にやって慣れれば大丈夫。自分でも体験しましたし。

4.結局、日本人には無理

(私)それを言っちゃあ、おしめーよ。

   循環器の先生は、無理無理と思いつつ塩分制限が正しいことを何度も何度も繰り返し指導てますよー。禁煙指導の先生も、頑張って禁煙に導いてますよ−。アルコール依存症の治療の先生も大変だけど頑張ってますよ−。 糖質依存症も治療してあげて下さい。


傷は消毒するのは常識!というのと全く同じ構図がここに。

インターネットによる情報化社会の今、一番遅れているのは「今までこうやって来たから」という固定概念に取り憑かれている医者自身なのでしょうね。私も常々反省せねば。

まだ梅雨が続いてますが、徐々に夏は近づいてきていると言うことで、足下を夏仕様に変えてみました。
結構履き心地良いです。

あし

本日外来受診された方の中に、「家からノルディックウォーキングで来たら、普通に歩いたり杖ついてくるよりずっと楽だった!!」と嬉しいご報告をして下さる方がおられました。

話を伺うと、興味はあったのだけれど日曜日が仕事で春日池公園でのイベントに参加できないので、自分でポールを買って始めたとのことで、使っておられるポールはディフェンシブスタイルの物でした。

やはり、ある程度の年齢になり運動能力の落ちてきた方にはディフェンシブスタイルのノルディックウォーキングが良さそうです。

何が違うかごく簡単に言うと、私がやっているようなタイプは地面に対してポールを斜めについて、ついた先は自分の横くらいに来るのに対し、ディフェンシブタイプは地面に対し真っ直ぐついて、つく場所は自分の体の前側になります。(おおざっぱに言えばです)

より、高齢者にも向いているディフェンシブスタイルのノルディックウォーキング。
この講習会も出来れば近いうちに出来ないかなと計画中です。

告知はまた後日。
びんごさん、御協力よろしくお願いいたしますねー。

6月23日・24日の2日間、診療をお休みさせていただき、横浜での学会(日本抗加齢医学会総会)に参加して参りました。

今回初めて参加した学会総会でしたが、一番ホットな話題だったのが「糖質制限食」。
来年はそのトピックスでシンポジウムも立ち上げようという勢い
どのようにやるか?、そこには危険は潜んでいないのか?等示唆に富んだ種々の意見を聞かせていただき、大変参考になりました。

他にも、運動関連で是非とも取り入れたい要素も多々あり

診療休んで皆様にご迷惑をおかけした分、沢山のフィードバックが出来ればと考えています。

現在は、何から手をつけていくか思案中



それにしても、”若い”学会は動きが軽くて気持ちよいです。

最近あまりこちらで告知しなくなってしまった?ノルディックウォーキング体験会ですが、きちんと毎月続けております。

昨夜の大雨で、明日はさすがに中止かな?とおもいつつ天気予報では大丈夫なので何とかなるのかな?と目覚めてみれば良い天気。

予定通りの体験会行いました。

梅雨入りで雨の予報だったせいか、事前の申込は少なかったのですが、当日参加の方も思いの外多くてそれなりの人数に

蒸し暑く、風もあまりない厳しいコンディションではありましたが、水分や休憩を取りながら皆さんにしっかりと歩いて頂きました。
私はしっかりグループの先導で春日池を3周しましたが、2周目にペースを上げすぎたせいなのか、かなり消耗してしまいました。

来月は7月中旬なので、ちょっと暑さは厳しいと思います。
皆様お気をつけて。

本日参加の皆様、暑い中ありがとうございました。
びんご元気プロモーションの皆様?、スタッフTさん、お疲れ様でした。

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家に帰って、午後からジムに行って運動してたら、左すねの前後を同時につってしまいもだえ苦しんでいたのですが、これはここ(ブログ)だけの秘密です。

青葉台クリニック開院より、約10ヶ月が経過しました。

開院時に準備した、新しい診察券、
印刷時には
「こんなに沢山準備して、全部はけるのはいったい何年かかるのだろうか?」
と思う程まとめて注文(多めの方が1枚当たりは安くなりますから)したのですが、
なんと早くも品切れ状態に。

しかも、数が少なくなってきたので追加注文をかけたのも間に合わず底をついてしまいました。
これも、沢山の皆様にご来院いただいているお陰で、感謝感謝です。

しかし、診察券切れの間に新患で来られた方にはご迷惑をおかけしてしまいます。
大変申し訳ありません。

ムカデのシーズンです。
壁に掛けてた服に袖を通したら、「ズキッ!」、靴に足を入れたら「チクッ!」という経験がある方は、そこそこおられるのではないでしょうか?

以前に、FMで喋ったりリビングの湿潤療法番外編でお伝えしたりしましたが、もう一度このブログでもお知らせします。(最近、役に立ったとの嬉しいご報告もありました
文章は、リビングの内容に準じています。

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ムカデに刺された後は、大きく赤く腫れ上がり痛みも長く続きます。病院で薬をもらっても、なかなか治らないのですが、実は5分で楽になる方法があります。(うちを受診してください、なんてオチではありません

ムカデによる腫れは、毒が皮膚の表面に付着しアレルギー反応や痛み刺激を引き起こすことによります。毒は蛋白酵素なので、42℃で失活(効力が無くなること)します。また、ムカデは鋭くとがった足や尻尾の部分で人間の皮膚に傷をつけそこに毒を残しますので、広範囲にわたる場合もあります。直接咬む事もありますが、深くには毒は入っていきません。毒はあくまで皮膚表面にあります。

そこで、
1.もしトゲのような物が残っていたらピンセットか毛抜きで取り除く 
2.お湯でしっかり洗う(お湯の温度は42-43℃が望ましく、ヤケドしない程度で腫れた部分にシャワーなどでかけ続けて下さい) 
3.シャンプーやボディーソープ、石けん、あるいは食器用液体洗剤でしっかり洗う。1の後、2・3を同時に5分以上しっかり行うとあんなにズキズキとした痛みが、かなり楽になってきます。20分くらいかけてやると、より効果的です。

ちなみにこの方法は、ムカデの毒は蛋白なので、42-43℃で毒性が失活することと、石鹸などの界面活性剤を用いて皮膚表面から取り去る作用を利用した対処法です。

逆に、冷やすと、痛みが強くなったり腫れが引きにくくなったりします。また2.のお湯の温度がぬるめだと逆効果ですので、十分に温度を上げて行って下さい(ヤケドしないよう注意)。溜めたお湯だと途中で温度が下がるので、シャワーを使うこともポイントです。
尚、刺された後の急激な体調不良、嘔吐・痙攣・激しい腫れなどが見られた場合は、急いで医療機関を受診するようにして下さい。

あたためる方法は、他の虫さされにも応用可能な場合もありますが、すべての虫さされに共通ではありませんので、十分注意して行って下さい。
(個人的には蚊に刺された場合もあたためてます

EHR PHRと言われても、何のことやら?
私も今日までこの言葉は知りませんでした。

現在世界の医療界では、従来と異なる形の情報化が進んでおり、業務の効率化に加えて「医療情報の共有化や消費者主導化」が特に進められています。この仕組みが現在EHR(electronic health record)または PHR(personal health record)と呼ばれています。

国がしばらく前から言っている「どこでもMyカルテ」構想と通じる部分がありますが、実際のところ日本ではまだまだと言ったところです。

この情報化が進められれば、どこかの医療機関や検診機関で受けた検査を、本人の同意の下に他の医療機関から参照できたり、今までに他所で行ってきた治療なども見ることが出来るようになります。
患者さん側は、不必要な検査を避けることが出来るメリットがありますし、医療側は自分の信用記録をある意味オープンにするので医療の標準化にも役に立ちます。

現在、福山市医師会では「ひろしま地域医療情報ネットワーク整備事業」に基づいて、この情報共有の出来るシステムを立ち上げるべく取り組んでいます。

まだ、もうしばらく時間はかかると思いますが、福山市民のみならず、府中・笠岡・井原エリアまで(もちろん広島県域は全体に使えるようになる様な構想なのですが)メリットを得られるよう、皆様御期待下さい。

(大風呂敷広げてますかね?

厚労省が健康寿命を初めて出してきました。

男性が70歳、女性が73歳。
ということは男性は健康でなくなってから約11年、女性は16年間、質の低下した寿命を全うしなければならないということになります。
長いか短いか、その質の落ち方が大きいのか小さいのか。
色々内容は異なるでしょうが、この期間が短いに越したことは無く、寿命を全うしてのPPK(ぴんぴんころり)がやはり理想なのでしょう。

対策はやはり40代くらいから始めるのが良さそうに思います。
もちろん、女性の骨の場合は思春期や20代が大きく関係するのでそこを如何に過ごすかも大切です。

健康でなくなる(病気や骨折など)前に、いつまでも若々しく矍鑠と。

女性の場合は「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」であって欲しいですね。




以下は記事より(共同通信)
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男70・42歳、女73・62歳 健康寿命、厚労省が初算出 「延ばす」目標に

 介護を受けたり病気で寝たきりになったりせず、自立して健康に生活できる期間を示す「健康寿命」を厚生労働省が初めて算出、2010年は男性70・42歳(10年の平均寿命79・55歳)、女性73・62歳(同86・30歳)になったとする結果を1日、専門家でつくる厚生科学審議会の部会で示した。

 健康寿命は世界保健機関(WHO)が00年に打ち出した概念。社会の高齢化が加速する中、厚労省は「健康に長生きすること」を重視し、13〜22年度の国民の健康づくり計画案に「健康寿命を延ばす」とする目標を盛り込む。計画は6月中旬にも部会で正式決定される見通し。

 都道府県別で健康寿命が最も長いのは、男性が愛知県で71・74歳、女性が静岡県で75・32歳。最も短いのは男性が青森県で68・95歳、女性が滋賀県で72・37歳。格差は男性2・79歳、女性2・95歳で、計画では都道府県間の格差縮小も目指す。

 健康寿命を具体的にどれだけ延ばすかは計画に明記しないが、10〜22年の平均寿命の延び幅を、健康寿命の延び幅が上回ることを目標にする。厚労省は22年の平均寿命を男性81・15歳(延び幅1・6歳)、女性87・87歳(同1・57歳)と推計している。

 健康寿命の目標実現のため、がんや脳卒中、心臓病など生活習慣病の死亡率低減に向けた数値目標や、成人の喫煙率を10年の19・5%から、22年度までに12%に下げることも盛り込む。

 国民の健康増進が進めば、医療・介護関連の予算の抑制につながる。厚労省は00年に国民の健康づくり計画「健康日本21」を策定。今回策定するのは、これに次ぐ計画となる。

毎回盛況の、福山緩和ケア懇話会、年2回の開催で節目の第10回が行われました。
今回は参加者が400名強となりニューキャッスルホテル会場もテーブルを取り椅子席のみにしても満杯

看護師さんを中心に多くの参加をいただきました。

今回お話は、”「死にざま」こそ人生”で金城学院の柏木哲夫先生。
以前淀川キリスト教病院におられた、緩和ケアの業界ではかなりの方です。

ゆっくりとしたしゃべりの中にも、含蓄のある内容やユーモアもたっぷりで、講演時間が短く感じられました。(実際は、50分遅刻しているせいなのかもしれませんが

中でも印象に残ったのが、
ユーモアとは単なるコミュニケーションツールではなく、
悲しいことやつらいことを相対化し自己との距離化をはかれる物であるという内容。

悲しいことつらいことがあったら、それに同一化してしまわず
ユーモアをもって対処しましょう。

このブログにも、もっとユーモアを?
といっても、苦痛を感じているわけではございません。

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