またしばらくサボってしまいました。

先日、忘年会で市内の某皮膚科の先生と話しをした際(熱傷学会とも縁の深い先生です)、湿潤療法なんてのがちまたで流行っていて困るという事を言われました。
ハイドロコロイド(商品名でいうとキズパワーパッドなど)を怪我をした時にそのまま貼って、随分大変な状態になってからやってくる事があるので、アレはいかんというお言葉です。
宴会の席ですので、反論を敢えていたしませんでしたから(酔っ払っておられるので多分通じません)、ここで一言。

どんだけ良い道具や器材があったとしても、使い方を間違えればとんでもないことになるのは当たり前
傷の状態がまだ落ち着いていないのに、ハイドロコロイドを使ってしまうと傷の部分の圧力が上がり、感染(化膿)を内部に向かって広げてしまう危険があります。なので、当院では傷が落ち着くまでは圧をあげないように処置材を使い、十分観察を行った上で安全と判断した段階でハイドロコロイドに変えます。
先日、熱傷学会から湿潤療法を一見否定するようなステイトメントが出てましたが、よく読むとやはり使い方を誤れば・十分な観察の下にと読み取れます。

つまり、湿潤療法が良いからと言って簡単に考えすぎて自己流でやるのが望ましくないというのが本当のところでは無いでしょうか。やはり、難しい傷は湿潤療法に慣れた医師の指導の下でというのが正しいあり方でしょう。

と、昨日まで思っていたら、
市内の湿潤療法を行っているという医療機関で初診を受けた方が本日受診され、最初の処置をハイドロコロイドで行っておられました(場合により間違いというわけでは無いのですが)。
剥がしてみると、ありゃーーー
(以下自粛)

まあ、やり方は色々あるのかもしれないですね